蜂屋貞次

物語の最初にとても強い奴がいるとお話は一気に盛り上がるものですが、蜂屋半之丞貞次は家康の物語の最初に現れるヒーローの一人でしょう。

あの渡邉守綱が若いころ、この蜂屋の忠告を無視して無茶な突撃をして敵に囲まれた事がありましたが、彼が助けに来てくれたおかげで命拾いをしました。

その話でも分かる通り、彼は非常に大男で力が強く、柄の真ん中を太くした白木の大槍を持って戦場を駆け回っていたそうです。
死んだ時もあの本多忠勝と先陣争いをしていたといわれています。
また戦場ではその慎重さを家康から称賛されてもいます。猪武者ではありませんでした。


そんな蜂屋は一揆方につき家康軍と戦いますが、主君家康には刃を向けられず、家康の姿を見ると逃げ出したと言われています。家康はその事を大層自慢にしていたようですから、彼の強さはよほど知られていたのでしょう。

降伏した蜂屋は家康の家臣として復帰することを許されますが、その翌年に吉田城攻めで26歳という若さで戦死してしまいます。
彼ほどの能力のある者ならば生きていれば大名にもなったかもしれません。

一方、彼に命を救われた守綱は彼の3倍以上の人生を生きました。
一向宗の信仰も捨てず、なかなか出世はできなくても黙々と戦っていました。

「蜂屋の分も」と思って生きていたのかもしれません。


蜂屋貞次については以下のページもご覧ください。
◆三河武士紀行「蜂屋貞次の名前がある神社の柵」


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